(コラム)子宮頸がんと子宮頸がんワクチン

第3回:ワクチンが子宮頸がんを予防する仕組み ―ワクチンを接種すればなぜ子宮頸がんが予防できる?-

ワクチンを摂取すればなぜ子宮頸がんが予防できる
発がん性HPVは15種類ほどありますが、その中でもHPV16型、18型の2種類は、そのほかの発がん性HPVに比べて特に子宮頸がんになりやすく、20~30代の子宮頸がんの患者さんから80~90%の頻度で見つかっています。40台の子宮頸がんの患者さんからは70%、全年齢で統計を取れば60%の頻度で見つかっています。

 

日本人子宮頸がん患者の発がん性HPV感染率

ですから、HPV16型、18型に感染しなければ子宮頸がんにかかる可能性は激減します。 特に、20代~30代の若い世代では、その効果は顕著です。
子宮頸がんワクチンはHPV16型、18型の感染をほぼ100%防ぐことができます。
子宮頸がんワクチンを接種するとHPV16型、18型に対する抗体ができます(免疫ができる)。抗体はウイルスと戦ってウイルスの感染を防ぎます。その結果、子宮頸がんを予防することができるのです。


効果はどのくらい継続する?
すでに子宮頸がんワクチンを接種された女性の追跡調査では少なくとも6年間は高い免疫力が持続しているのが確認されました。さらにこれらのデータに基づいたシミュレーションをおこなったところ、少なくとも接種後20年間は高い免疫力が維持されることが推計されています。
20年間は発がん性HPVの感染を防ぐ効果がありそうだということです。


すでに発がん性HPVに感染していたら?子宮頸がんにかかっていたら?
子宮頸がんワクチンはあくまでもHPV16型、18型の感染の予防です。すでに感染している発がん性HPVを治療したり、すでに発症している子宮頸がんを治療する働きはありません。すでに感染している場合は定期的な検査が必要です。子宮頸がんになってしまっている場合はがんに対する治療が必要です。また、少数ですがワクチンで感染を防げない発がん性HPVも存在しますので、ワクチンを接種しても子宮頸がん検診は必ず受けましょう。


発がん性HPVに感染しているか、子宮頸がんにかかっているか知りたい時は?
簡単な検査でわかります。子宮頸部から細胞を採取することで診断できます。
費用は原則自費診療となります。


HPV検査:20,000円   子宮頸がん検診:5,000円


欧米では啓蒙が普及していて、女性はセックスをはじめたら子宮頸がん検診を受けるように教育を受けているので、ほとんどの女性が定期的に検診を受けています。ところが日本人女性の検診受診率は20%程度と極端に低く、欧米に比べると子宮頸がんによる死亡率が高くなっています。 検診を受けていなかったために子宮頸がんになってしまうなんて残念なことだと思いませんか?