(コラム)子宮頸がんと子宮頸がんワクチン

第2回:子宮頸がんの基礎的知識

子宮頸がんの原因
子宮がんには子宮の入り口(頸部)にできる子宮頸がんと子宮の奥(体部)にできる子宮体がんがあります。子宮頸がんと子宮体がんは発症する場所だけでなく、原因やなりやすい年代も異なりまったく違う病気です。がんというと中高年の病気というイメージがあるかもしれませんが、子宮頸がんは10代でもかかることがあり、20~30代の女性に急増しています。
その理由は?

 

子宮がん

子宮頸がんの原因
子宮頸がんの原因はセックスで感染するヒトパピローマウイルス(略称HPV)の子宮頸部への感染です。HPVは皮膚や粘膜に存在するありふれたウイルスで100種類以上ありますが子宮頸がんの原因となるのは15種類ほどで「発がん性HPV」と呼ばれます。発がん性HPVはセックスで感染します。セックスの経験がある女性の80%は一生に一度は発がん性HPVに感染するといわれています。発がん性HPVに感染しても、多くの場合、ウイルスは体内から自然に排除される(自然に治る)ますが、10%の人は感染が長期化(持続感染)し、子宮頸がんへ進行するといわれています。またHPVが自然に排除されても免疫は作られず、セックスするかぎりは何度も感染を繰り返す可能性があります。こういう理由で、セックスの経験のある女性は10代や20代、30代の若い女性にも子宮頸がんにかかる可能性があるのです。10数年前に感染した発がん性HPVで子宮頸がんを発症する人もいます。


子宮頸がんの原因
子宮頸がんの初期はほとんど無症状です。
進行するにつれ様々な症状があらわれます。


 進行した子宮頸がんの症状

・性交後出血
・おりものの異常(茶褐色、黒褐色のおりものが増える、など)
・不正出血(月経以外の出血)
・下腹部や腰の痛み など


子宮頸がんを見つけるためにはどうすればよいか?
子宮頸がん検診が必要です。子宮頸部細胞診ともいって、子宮頸部から細胞を採取してがん細胞・異型細胞の有無で診断します。ほとんどの婦人科で検査は受けられます。また、自治体でも20歳以上の女性を対象に検診を実施しています。


子宮頸がんにかかったらどうなる?
ごく初期に発見できれば子宮を温存することができ、完治も可能です。この場合、妊娠、出産にも影響を及ぼしません。進行してしまうと子宮全摘出などの手術や、放射線治療や抗がん剤などの化学療法が必要になります。この場合、妊娠・出産は困難になります。また、他臓器のがんと同様、生命にかかわる状態になる可能性もあります。


子宮頸がんで子宮を失わないためにはどうすればよい?
まず、子宮頸がんの原因の発がん性HPVに感染しないようになるべく早く子宮頸がんワクチンを接種しましょう。すでに発がん性HPVに感染していたり、子宮頸がんに進行していた場合はごく初期で発見し治療することが必要です。先述しましたが子宮頸がんの初期はほとんど無症状です。この段階で発見することが大切です。そのためにセックスを始めた女性は1年に1回は定期的に子宮頸がん検診を受けることが必要です。